鹿野 うん。少しややこしいかもしれないけど、個人のレベルで怖がるべき怖さと、社会が公衆衛生としてリスクをどう考えるかってことは、まったく別のことなんだよね。これは世間的にはあまり理解されてないかんじだけど、きちんと自覚的に区別しないと混乱しちゃうと思う。
──ははぁ。
鹿野 放射線被曝の研究では、広島長崎の被爆者全員を対象にした生涯の寿命調査がいまも続けられていて、それが世界でもっとも真実に迫ることができるデータなんだよね。でも、そのデータを使っても、100ミリシーベルト以
下の被曝では、普通の人と発ガン率の区別はつかなくなっちゃう。で、この領域のデータに、大人と子どもの区別もないし。こんだけ低線量になると、被曝がも
とでガンになる人が仮にいたとしても、あまりに少なくて見つけられないんだよね。それで、いま日本で100ミリシーベルトを浴びてる人なんて(福島の現場
作業員を除いては)存在しない。
Posted on Thursday August 25th